腰痛にも様々なタイプがあり、その大半は【腰痛症】と呼ばれるものです。腰痛症が起こる原因としては、以下の三つが主とされています。【運動不足】【ストレス】【慢性疲労】です。この中でも、慢性疲労が一番の原因とされています。それに加え、悪い姿勢の継続、肥満、筋肉が弱い等が挙げられ、これらの要因が積み重なることにより、腰痛症が引き起こされるのです。
また、背骨の筋肉に負荷がかかる姿勢をとり続け、筋肉が強張ってしまい、その結果うっ血を起こして痛みが発生する、ということもあります。
中腰や、同じ姿勢で長時間仕事をする人に多く発症し、筋肉の疲労が積み重なって起こる場合もあります。とにかく姿勢が関わることが多く、デスクワークが主な人には避けることが難しい症状と言えるでしょう。
さて、先ほど腰痛にも様々なタイプがあると言いましたが、更にもう一つ例を挙げるとすると、ギックリ腰が一番ポピュラーかと思われます。腰痛症が筋肉の慢性疲労が主なのに対し、こちらは急性的痛みを引き起こすものです。
重い荷物を持ったり、中腰から立ち上がったりなど、急な動作が引き金となり、腰に激しい痛みが走ると言うのが、ギックリ腰なのです。痛みの原因としては、椎骨と椎骨を結ぶ小関節がはずれかけ、その間に関節をおおう関節包などがはさまれて痛みを引き起こしていたり、靭帯が無理に引き伸ばされたりして痛みを起こしていると言うのが挙げられます。どちらにせよ、普通の腰痛より激しい痛みを引き起こすのが特徴でしょう。
ただし、ギックリ腰はその痛みに比べて治すのは容易であり、とにかく安静にしているだけでも治ります。とは言え、何度も再発すると椎間板ヘルニアになってしまうこともあります。日頃から中腰で荷物を持たないなどの注意を払うことも重要となります。原因を知っているからと言って予防を怠ると、更に酷いことになることもあるのです。
腰痛には、まだまだたくさんの種類があります。しかし、そのほとんどの原因が【姿勢】によるものであり、日頃の生活習慣を見直すことによって大幅に改善することが出来ます。
10人のうち8人が悩まされていると言う腰痛ですが、その悩んでいない2人にぜひとも入りたいものですね。
反り腰は腰痛を招く原因です。あなたも反り腰ではありませんか?腰痛を予防するために、ぜひチェックしてみましょう。姿勢が悪いと腰痛や肩こりを招くとよくいわれますよね。猫背やおしりが落ちてしまうのは、背中自体に原因があるのではなく、反り腰が原因なのです。
人間の身体の中心である骨盤が正しい位置にないために反り腰になります。そうすると、身体の筋肉は緊張して縮みます。縮むと筋肉に負担がかかりやすくなり、疲労がたまり、こりかたまります。
こりかたまると骨が動きにくくなります。骨がうまく動かないと、どんな簡単な動作でも筋肉で力任せに行うことになってしまい、筋肉がさらに疲労をためます。そしてとうとう腰痛を起こすというわけです。
このように腰痛を招く原因となる反り腰とはどのような状態なのでしょうか。全身の映る鏡を用意して、自分の姿勢をチェックしてみましょう。リラックスしてまっすぐ立ってみましょう。全身の力を抜き、大きく呼吸します。余計な力が抜けたら、鏡に自分の横を映します。
ひざが少し曲がって、おしりが後方に落ちていませんか。それが反り腰の最も多い状態です。足から頭までが床と垂直になっていますか。たいていの人はなっていないと思います。これは重心が後ろにあるからなのです。自分では普段通りまっすぐ立っているつもりでも、両足を意識してみてください。
かかとの方がつまさきよりも強く地面を踏んでいませんか。後ろ体重になっている証拠です。これではおなかが縮み、前後のバランスが崩れ、腰に負担をかけてしまいます。
また、これは少ない例ですが、おなかを押しだし過ぎているのも反り腰です。おしりがつき出てアヒルみたいになっている反り腰の場合も、前後のバランスがとれずに腰痛を招きます。なぜ反り腰になってしまうのでしょうか。
原因のひとつは、肥満です。肥満によりおなかが出てくると、バランスを保とうとしてどうしても後ろ体重になります。前に重い荷物を持ったときは身体をまっすぐにすることが難しいですよね。肥満の人は日常重い荷物を持ち続けているようなものです。また、もともと反り腰である人は下半身太りになりやすいともいわれています。
さらに、日常生活の姿勢も反り腰の原因です。常に同じ姿勢をとっている、あまり運動はしない方は注意が必要です。腹筋がないと、やせていようが太っていようが自分の体重をなかなか支えきれないため、どうしても反り腰になりがちです。反り腰と筋力の低下はダブルで腰痛を招きます。反り腰を直し、腰痛を予防するためには、意識することが最も大切です。おなかやおしりを引きしめ、腰を落とさないようにこころがけるだけで、日常で筋力を鍛えられます。正しいストレッチも有効です。
反り腰を直せたら、腰痛の心配をしなくてもよくなるだけではなく、姿勢が整い、見た目にも美しく素敵になることができます。ダイエット効果も期待できます。健康のためにも反り腰はぜひ意識的に直したいですね。
骨盤矯正、骨盤ダイエットなどが有名な通り、骨盤は身体を支える重要なものです。骨盤がゆがむことで身体にはさまざまな支障が出ます。
骨盤がゆがむと、下半身が太ったり肩コリがひどくなる他に腰痛も起こるのです。あなたの骨盤もゆがんでいませんか?その腰痛は骨盤のゆがみが原因かもしれません。チェックしてみましょう。
ウエストのあたりを手でささえ、下に降ろすと厚みのある骨に当たりますよね。腰からおしりにかけてぐるっと取り囲んでいるのが、身体を支える「骨盤」です。
身体がかたく、前屈しても手がまったく足に届かない人がいます。それは筋肉がかたい、ももやふくらはぎがかたいのではなく、骨盤が動かないからなのです。
骨盤はやわらかく前後左右に動くことで人間の動きをサポートしています。骨盤のまわりの筋肉が緊張してかたまり、骨盤がガチガチにかためられていることで骨盤が動きづらくなります。その状態のままで日常生活の中で悪い姿勢を取っていると、骨盤が変なかたちにゆがんだままかたまってしまうのです。
骨盤がゆがむと、身体全体がゆがんできます。人間の身体はもともと左右均等にみえて実は左右で違うものではありますが、骨盤のゆがみが大きい人は、見た目で身体の左右の違いがはっきりとわかります。片方だけ肩が上がっていたり、足をのばして座ったときに片方の足だけ少し長かったりします。
身体がゆがむと、あちこちに支障が出てきます。肩コリや腰痛がその代表的な例です。骨盤がゆがむことで、背骨の位置が変わってきてしまいますから、背骨が体重を支えづらくなるのです。身体も動きづらくなるため、いつもとは少しでも違う動きをしようとしたときに、筋肉でむりやり身体を動かすことになります。
骨盤や背骨をうまく使えないで無理やり動くために、筋肉に余計に負担がかかります。そして筋肉に疲労がたまり、さらに骨盤のまわりの筋肉がこりかたまり、骨盤がゆがむという悪循環が起こります。
さらに、骨盤のゆがみは腰痛や肩こりだけではなく、肥満も引き起こします。身体の肉を正しい位置におけないために、おなかの肉だけついてきてしまったり、おしりが垂れ下がってしまったりするのです。骨盤を矯正してゆがみを直すというのが骨盤ダイエットのもととなる考えです。
骨盤のゆがみをなおせば、脂肪の燃えやすい柔らかい筋肉になれるのです。そして、筋肉が柔らかくなれば腰痛も軽減されます。
骨盤のゆがみは目にみえづらいですが、適した運動をしなければ誰でも骨盤はゆがんでいるものです。ゆがみが大きくなるとひどい腰痛を引き起こすのですが、そうならないために日頃から骨盤を意識した姿勢をとる必要があります。立っているときに常に片足に体重をかけてはいませんか。
背中をまるめ、腰を後ろに落としていませんか。それらは骨盤のゆがみの原因となる体勢です。今は腰痛がなくても、年齢を重ねると腰痛が起こるかもしれません。将来のためにも、姿勢には注意してくださいね。
肥満で腰痛が起きることがあります。肥満気味の方に腰痛が起きやすいのはなぜなのでしょうか。肥満と腰痛の関係についてみていきましょう。自分の身体を支えているのは、あたりまえですが自分の身体自身です。
骨、とくに背骨が身体を支え、身体全体の筋肉が内蔵などを支えています。身体の筋肉が衰えると、体重を支えきれずに身体の悪い部分に故障が出ます。
腰痛は背骨に問題がある場合や筋肉の衰えで起こるといわれています。
肥満の方は筋肉があまりないのが普通です。しかも、体重が多いために、負担は倍増します。その体重が腰に全てかかり、腰の筋肉に疲労がたまり、ギックリ腰・急性腰痛になったり、慢性的な腰痛に悩まされたりするのです。
肥満のために腰痛が起こる原因はもうひとつあります。肥満体形の方は、お腹が大きいために、後ろ体重になることが多いです。自分ではまっすぐ立っているつもりでも、かかとに体重がかかって、腰が落ちてしまっているのです。その姿勢は骨盤をゆがめます。骨盤が正しい位置にないと、背骨に故障が出てしまうのです。背骨で体重を支えきれないと、筋肉で支えるしかなく、したがって疲労が腰に蓄積して腰痛が起こるというわけなのです。
また、年齢を重ねると肥満気味になってくることが多いですよね。加齢も肥満で腰痛の起きる原因のひとつといえるでしょう。人間の身体は生涯、一人につき一つです。年齢を重ねると使い続けた筋肉の疲労するのは当然のなりゆきです。加齢と肥満が重なると腰痛も起きやすくなるのです。
腰痛を軽減させるには体重を落とすのが一番です。あまりに肥満であれば健康全般によくありません。いきなりやせるのは無理でも、少しずつストレッチなどで改善していけたらいいと思います。腰痛に効くストレッチのメニューはたくさんありますよ。
日常立って活動しているとき、いすに座っているときなどには腰痛はないのに、睡眠時にだけ腰が痛む場合。または、朝起きたときにやたらと腰が痛んで困る、という場合。その困った腰痛は、睡眠中の姿勢に原因があるかもしれません。
やわらかすぎるマットレスはかえって腰に悪いです。寝てみて身体が沈まないくらいがよいということです。腰痛を防ぐために、とくに夏場は床に直接寝ているという人もいるくらいです。硬くて眠れないのではないかと思いますが、夏は床にござなどを敷くと、涼感も増してかえってよく眠れるそうですよ。ベッドの方は薄めの布団に変えるのも手です。
腰痛と睡眠に意外と関係あるのが枕です。枕の高さが合わないと、腰痛だけではなく、肩こりや目の疲れ、頭痛なども慢性的に起こるそうです。枕もマットレス同様柔らかすぎてはいけません。ある程度の硬さが必要です。大切なのは、仰向けに寝たときに、床(マットレス)と顔が平行になることです。あごがつき出ていたり、額が出てあごが引けていたりしてはいけません。そうすることで首に負担がかかり、背骨に負担がつたわり、腰痛を起こすのです。
首を楽にするための枕の高さを知る目安が“平行”ということです。たいていの睡眠時における枕は、特に女性だと高すぎることになるでしょう。量販店、寝具店で頸椎(けいつい)のサイズを測って高さの合った枕を選ぶこともできますが、自分の高さに合った枕をオリジナルで作ることもできますよ。
玄関マットなど硬めの素材を折りたたみ、高さはタオルをその上に乗せたりして調節するとよいそうです。
目が覚めたらいきなりバッと勢いよく起き上がっていませんか。睡眠中にずっと横になっていた身体が驚き、ギックリ腰が起きやすくなってしまいます。目が覚めたら、ひざをたてて、腰を楽にします。両腕を身体の前で組んで、お尻を左右に揺らしながら身体を左右に転がします。だんだん身体が動いてきたら、あおむけではなく横になりつつ転がるようにして身体を起こしましょう。腰に負担がかからないで一日をスタートさせることができますよ。
長時間、同じ姿勢で座っていると腰が痛くなりやすいですね。運転を職業にされている方やデスクワーク中心の仕事をされている方に腰痛が増えています。
これは同じ姿勢でいることで一部の筋肉や関節に負担をかけたり、またその姿勢そのものに問題が起きて腰に負担をかけていることが原因になっています。
長時間、座っているとどうしても背中が丸まり猫背気味の姿勢になりがちです。特にパソコンや書類を書く際は、目線が下向きになり必然的に体が丸まり気味になります。
一見、楽な姿勢に感じられますが、この姿勢は正しく背筋を伸ばしている姿勢に比べると、腰にかかる負荷が2倍近くにもなるのです。
また骨盤が後ろ側に傾斜して、それに合わせて背筋が丸く湾曲し、腹筋が緩まると同時に、背中から腰にかけて筋肉が緊張して一方側にのみ負担がかかる状態です。このことにより、背中から腰部にかけて筋肉がかたまり血行を阻害して、コリや張りの元となったり、骨盤のズレを起こして椎間板ヘルニア等の原因にもなります。
この姿勢の問題を考えるとき重要となるのが、自らの姿勢と共に椅子の存在です。椅子の高さや形、また柔らかさ等が合わないために姿勢が崩れている場合も多くあるのです。
椅子が高すぎると、足が浮いてしまい体のバランスを腰付近でとるようになり、負担をかけてしまいがちです。また柔らかすぎる椅子は、体が沈み猫背の姿勢になりがちです。柔らかいソファやクッション等に長時間座っていると、かえって体が痛くなることがあるのはこの為です。また背もたれが後ろに傾斜しすぎている場合、姿勢を起こす際に、筋肉のみで姿勢を支えることになるので負荷がかかります。
椅子に座る際は、5cm~7,8cm分、膝の間が開いて足首が90度に曲がり、しっかりと地上につく高さに調節しましょう。また適度な堅さのものを選び、坐骨が痛い場合は、下にクッション等を引いて堅さを調節するようにして下さい。背もたれに体を付けて、坐骨と足元で体を支えている状態で座ると楽に姿勢を保つことができます。
椅子と腰の間にクッション等を挟んで姿勢を保つのも良いでしょう。姿勢を作る際は、顎を引くと、首だけが前に出て猫背となりがちな姿勢を防止することが出来ます。
腰痛予防用の椅子等が市販されているので、どうしても姿勢を保ちづらい場合は、そういったものを使うのもお勧めです。また良い姿勢で椅子に座っていても、長時間同じ姿勢をとり続ければ負担となります。
こまめに姿勢をかえたり、立って体を伸ばすように心がけて、腰の負担を和らげる用に心がけて下さい。